総合建設業、鋼構造物工事業 - 新潟県上越市

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人生航路

『月日は 百代の 過客にして 行きかう年も また 旅人なり』
松尾芭蕉、『奥の細道』の前文である。
『月日は永遠の旅人のようなものであり、移り行く年月もまた旅人のようなものだ。』
この一節が、ふと頭に浮かんだ。『月日』は『人生』と読み替えられる。『旅』は『人生』に例えられる。海あり山あり。楽しいことより苦しいことが多いのが人生。それを旅する旅人が私達。
男性80才、女性90才。正に人生100才時代の到来である。
学校を卒業して、社会人となり、良い伴侶に恵まれて、家庭を持ち、子供ができる。子育てに追われ、教育にはお金がかかる。アパートが手狭になった頃、家を新築。30年ローンを組み、一生懸命働き、60才で完済。身体も動くし、健康のため、社会との触れ合い、少しは小遣いも。そんなことから延長で働き65才、70才…。その間、子供の結婚、孫の誕生、様々な出会い。漸く訪れた本当に自由な時間。あと10年、何しよう? 今の私には想像がつかない。でも、最後の最後に「いい人生だったな」と『旅』を締めくくりたい。
先日、高校時代の先輩と食事をした。優秀な方で立派な学校を卒業され、県内屈指の優良企業に就職された。支店長を4店舗も任された企業戦士としても大変優秀な方だ。サラリーマン人生としては人も羨むような『旅』だと思われた。
55才で出向となった彼は地元に戻ってきた。今は、子会社の支店長として勤務している。食事中の凡そ3時間。ほぼ、彼の話の聞き役だった。30余年、奉職して頑張ってきたこと、55才でがらりと環境が変わったこと。これからのこと。腹の中に溜まっていたガスが一気に噴き出したようだった。区切りの良いところで「健康が何よりですね。又、飲みましょう」と言って中座させてもらった。
私は思った。1.社員を大切にしない企業は衰退する。2.社員の皆さんが退職する時には、サトウ産業にいて良かった、少なくとも悪くはなかったと思って去っていって欲しい。3.サトウ産業は『旅』するみなさんの『船』。泥船では困る。木造船では火が出ると燃えてしまう。やはり、鋼鉄製の船でなくては。
これからも70人の仲間全員が、心と身体を健康に、生き甲斐、遣り甲斐を持って『旅』を続けられることを願うばかりだ。

投稿日|2018.03.16 社長ブログ