総合建設業、鋼構造物工事業 - 新潟県上越市

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原点に戻ろう

『ボスポラスへは行ったことがない。ボスポラスのことは 君 聞いてくれるな。でも、ぼくは見たんだ、君の目に。碧の火の燃える海なのだ。』

五木寛之著『四季・奈津子』冒頭の詩だ。

ボスポラスは本当にあるの?夢か幻か。私は憧れた。そして、実在した。

トルコ共和国イスタンブールアジアとヨーロッパ、二大文明を隔てる海峡。

この目で見たい。歩いて渡りたい。衝動に駆られた私は、シベリア鉄道に飛び乗った。バブル景気前夜、1988年2月のことだ。

当時の中国、ソ連、東ヨーロッパ、みんな貧しかった。それに比べて奇跡の経済復興を成し遂げた日本人は、何処へ行っても羨望の眼差しで見られた。日本人であることを誇りに思った

海峡に架かる大橋は二本。第二大橋は日本企業に拠るものだ。

全長1510メートル。大きな美しい吊橋がそこにあった。正に世界に冠たる日本の技術力の高さをアジアとヨーロッパに見せつけるが如くに。

あれから20年余。世界は激変した。中国は世界をリードする経済大国になった。ソ連は崩壊し、後継のロシアは資源外交で活況を呈している。

『先進国』の欧米諸国、日本は?

残念ながら我が日本は完全に世界の潮流から取り残されてしまった。

私があの日、あの時感じた日本人としての誇りを、もう一度取り戻したい。そんな思いを抑えきれない自分がいる。

しかし、時代は変わった。

心穏やかに思い出してみよう。初めて建物を引き渡した日のことを。お客様の嬉しそうな笑顔を。その光景を見ながら、感極まって目頭が熱くなった自分がそこにいたことを…。

原点に戻ろう。そこから日本復活の第二幕が始まることを信じて。

鋼構造ジャーナル2010年9月20日号寄稿 談流暖流より

投稿日|2013.04.11 社長ブログ