変化を見極める目
漸く日本のTPP交渉参加が決まった。
日本国政府に於かれては、国益を賭けたタフな交渉ができることに期待したい。
TPP参加については国内でも賛否両論がある。利害と利害のぶつかり合い、成長していく産業があれば、衰退していく産業もある。
前者に属する人達はその可能性を強烈にアピールするだろうし、後者に属するに属する人達から見れば、自分達の既得権益を守ることに懸命になる。
長く営われてきた産業の多くは今は低成長産業である。今注目されている産業も何れは低成長産業になる。常に成長、変化し続ける社会では至極当たり前のことだ。
低成長産業でも勝ち組はいる。要は真剣にこの仕事で生きていこうとすれば生き残り、中途半端な人達は退場を余儀なくされる、それだけのことである。
未来永劫あぐらをかいていられることなどありえないのだ。時代の変化に自分自身を合わせていけるかどうかにかかっている。
かつて当社でスパイクタイヤのピンを作っている会社の工場を設計施工させてもらったことがある。
スパイクタイヤは雪国では欠かせない冬の必需品であった。
当時、この会社は独占的に製品を作っていたのではなかったか?
雪が降る限り、スパイクタイヤは無くならないものと誰もが信じて疑わなかった。
しかし、スパイクタイヤによりアスファルトが削られる。それにより粉塵が巻き上がる。道路が傷む、健康に悪い。スパイクタイヤは宜しくないとなった。
そこで発明されたのがスタッドレスタイヤ。
確かにスパイクタイヤのデメリットは解消するのだろう。
それでも私達は思ったものだ。
本当にスパイクタイヤでなくて大丈夫か?ブレーキを掛けた時滑らないのか?心配だった。「やっぱりスパイクタイヤの方が効くよね」と話していたものだ。
暫くしてスパイクタイヤは消えた。スパイクタイヤの方が効きが良いと思い込んでいた自分も消えた。性能的には遜色ないと今の自分ならそう思える。
『国策』でスパイクタイヤの製造中止が決定されてから間もなく、独占的にピンを作っていた会社の工場は閉鎖し、売りに出された。その会社がどうなったのか、今どうしているのか知る由もない。
ダメになってからどうしようと慌てても時既に遅しである。ダメになってもいいように今から手を打っていくことが何より肝心である。
それが勝ち組になれる最大の要件の一つだと思う。
投稿日|2013.04.21 社長ブログ