ぐみの木
会社の敷地の南東の角に、ぐみの木がある。大きく枝を広げ、2センチくらいの、赤いまるで宝石のルビーのような実をたわわに実らせている。その姿はとても美しい。
3年程前、敷地整備に絡み移植したものだ。すぐに枯れてしまうかなと心配していたが、1年目は葉のみが生い、昨年からは実をつけるようになった。
老木である。
幹の真ん中に大きな穴が開いている。表皮はかさかさ。手で簡単に剥がれ落ちる。枝も叩けばすぐに折れる。生きていること自体に感心。尚且つ、これほどの実を生らせ続けるなんて。まさに生命の神秘、力強さを感じずにはいられない。
「あと何年生きていられるかな?10年持つかな?頑張れよ」。そんなことを思いながら私はぐみの木と会話するのである。
足元に目を落とす。無数の若木が生えている。まだ実をつけるには至らない。親木に成長するのにあと何年掛かるのだろう?
それまで親木は、その華麗な姿を私達に提供するという使命を果たし続けてくれるだろう。使命と引き継ぎ。自分の残された年月との戦いである。
先日、T君、I君、Y君の3人に、社長室から見えるぐみの木を指してこういう話をした。
「親木は社長、周りの若木は君達。20才の子は10年経っても30才。それなりに仕事を覚え、自信が付き、『俺は何でもできるんだ!』と少し過信する年頃。30才の子は10年経っても40才。30才の頃を思い出すと少し恥ずかしい。今は、酸いも甘いも、現実社会の荒海を乗り越えて、本当の『自信』を持てる年頃。社会で、会社で、中心として一番脂の乗った世代だ。何て言ったって、当社は70%超が40才未満。『若さ』、それが一番の強みだよ。君達がいるから私も頑張れるんだよ。頑張るよ」
投稿日|2016.06.16 社長ブログ