総合建設業、鋼構造物工事業 - 新潟県上越市

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人間の器

 『100回言ってもできなければ、200回言ってできるようにしようと思っていた。できるようになると信じていた。いや、信じたかった。人間は、生れながら持って生まれた能力に差はないと思っていた。いや、これも思いたかったのかもしれない。いい加減、諦めた。諦めたらストレスがなくなった。』という話を先般しました。
 2週間くらいは、そんな気持ちでいられました。でも、やっぱり言ってしまうのです。言わざるを得ないのです。言わないと会社が上手く回らないのです。
 「報告、連絡、相談はすること。責任は全て私が取るから」と言い続けてきたことが今となっては仇となっているのでしょうか?
 人を育てる。とても難しいことです。今になってそのことを痛感しています。将来を見据えた経営、事業承継を考えてこなかったこと、ここにきて堪えます。
 始めるのは、1才でも、1日でも早い方がいいです。
 漸く、私が直接『人間教育』に携われるようになってきました。ここでいう『人間教育』とは、社会人として、企業人としての教育と、もう一つは、経営者として、サトウ産業を引き継いでいく人間を育てることの教育です。
 これからです。ですから、残された時間は、今の40歳以上の社員のみなさんと一緒に、75%を占める10代、20代、30代の社員のみなさんを育てていきます。可能性を秘めた人には、経営者になっていく『経験』を積ませます。このことに注力していく覚悟です。
 私にとってのラストチャンスと思っています。『育て上げるまで』。そこまでは、『自己決断』、『自己責任』、『自己完結』。もうしばらく続けなければならないようです。
 社員のみなさんによく言います。「私は、ソフトバンクの孫さんにはなれなかった。楽天の三木谷さんにはなれなかった。日本電産の永守さんにはなれなかった。ファーストリテイリングの柳井さんにはなれなかった」と。
 私とは、比較することすらおこがましいことですが、この方たちも、誰にどういう形でたすきをつなぐのか?事業承継では悩んでいらっしゃる。この部分に於いては、一緒だと思います。
 人を育てるのは難しいです。今から育てて、10年後、20年後、「あなたは、立派に成長されました。この会社と、社員をよろしく頼みますね。後のことは任せましたよ」と言える日が来ることは、今から確約できません。
 しかし、始めなくては永遠に来ません。
 18才で入社して、6,7年経つと、大概の業務は一人でこなせるようになってきます。とても頼もしく感じます。漸くここまで来たなという感慨はあります。この中から、「私に会社を任せてください」と言ってくる者が出てきたら嬉しいな。それが希望です。

投稿日|2022.10.17 社長ブログ