再会ならず だけれども…
10月15日朝、会社。
南向きの窓越しに一群の白鳥が飛んでいる姿を見つけた。
今年初目撃だ。
彼らが北の国から飛来すると、いよいよ冬が近いことを感じさせる。冬の使者。
今日も見つけた。
昨日の3倍近くいただろうか?数えたら32羽。これから日ごとに増えていくことだろう。
先日旅行をしてきた。江戸時代旧街道宿場町の街並みをそのまま保存している地区を訪れた。昔の旅人の息遣い、宿場の賑わいが甦ってくるようである。
初めて来た場所なのだが、懐かしさを覚えた。そう、30年近く昔、同じアパートに住む後輩Sの実家が、かつてここで旅籠をしていたと話していたことを思い出したのだ。
歩いていたら、あった。
まさしく『S屋』と書かれた古びた看板。朽ちた柱に往時を偲ばせるがごとく付いている。
このまちに来ることはもう二度とないだろう。勇気を持って「こんにちは」と敷居をまたいで声を掛けた。返事がない。座敷の壁にはS君が小学校の時に貰った賞状が掛かっている。間違いない彼の家だ。奥まで入りもう一度「こんにちは」。残念。留守のようだ。
もちろん、S君本人がいるとは思っていない。でも、親御さんがいれば、「昔、目白台のアパートでS君と一緒に暮らしていた者です。懐かしくて寄らしてもらいました。S君、元気ですか?」位の会話をしたかった。
人生、TVドラマのような劇的、感動的な再会はそうそうあるものではない。会うことは叶わなかったが、一時30年前にタイムスリップしたような心地良い瞬間だった。
人は10年、20年と人生を積み重ねるごとに色々な経験をする。だから時に歩みを遅くし、時に立ち止まり、楽しかったあの頃、あの人、昔を懐かしみ、その心地良い余韻に浸ることの機会が欲しいし増えていく。
私もそんなことを言う年齢になってしまった。内心、複雑である。
投稿日|2014.10.17 社長ブログ