トップの孤独
【絶対孤独。どす黒いまでの孤独に耐えきれるだけの体力、精神力がいる。】麻生太郎
【私は総理大臣の重圧と孤独を短い期間、味わい、安倍氏はそれを最も長く経験した。元総理大臣が元総理大臣の葬儀に出ないのは私としては人生観から外れる。長い間ご苦労さまでしたと、花を手向けてお別れをする】野田佳彦
今週の新聞紙面に載っていた、『総理大臣の孤独』についての元総理大臣2人の言葉です。現総理大臣の岸田さんも、『孤独感』を感じ始めているそうです。
政治家を志す人は、志した時から最終的には総理大臣になることを目標にするのが政治家であると思います。
だからこそ、何事に対しても一所懸命に取り組み国家国民のために心血を注ぐ、その気概を以て幾多の難題に立ち向かっていけるのでしょうし、そうでない人がたまたまなってしまった時は、残念な結果になっていることが多いと思います。
それは、総理大臣になった一人が責任を取って済まされることではありません。日本国が、日本人がその代償を払わされることにつながるからです。
今、私の頭の中には、田中角栄、安倍晋三元総理大臣の顔が浮かんでいます。戦後の憲政史上、立派な総理大臣だったが、晩節は…と感じている方たちです。
彼らは一般社会の価値観で評価された時、所謂『良い人』ではない、無かったという評価も一方にはあります。
総理大臣になるまでの過程に於いて、またなってから、その職責を全うするための必要悪だったのか、誰に何を言われようが、その行為は、『義』のある行為だったのか、それは、総理大臣本人にしか分からないでしょう。
組織とは、何でしょう?
結局のところ、何も決められず、トップの英断に依拠する衆であり、組織のトップに立つ人は、たとえ自分の判断が間違っていても『責任』を取らなければならない人であると考えます。その覚悟が無い人は、トップに立ってはいけないと思います。国にとって、国民にとっては、総理大臣。企業であれば、社長ということになるでしょう。
もういい加減に全てを投げ出してしまいたい自分がいます。でも、『今』を作ったのは自分の責任。投げ出すわけにはいかない。前へ進まなければ、という自分がいます。相対する葛藤が心の中で渦巻いています。どうすれば現状を打破できるのか?成長軌道に戻せるのか?いつも、「どうすれば、どうすれば」です。
社員のみなさんに責任転嫁しても始まりません。何時も最終責任は私が取ると言っていますよね。私は経過に対して、結果に対して、常に、自己批判、自己反省、自己解決です。
私の日常を見ている社員のみなさんで、社長になりたいと思う人はどれだけいるでしょうか?いませんよね。嫌ですよね。それは正しいと思います。
でも一つだけお願いします。今週、本社工場、三和工場で話をしましたね。ほんの少し、みなさんが自分のこととして、みんなのために気遣いができれば、良い会社になると思います。
投稿日|2023.02.16 社長ブログ