夢を継ぐ者達
人生の大半をサトウ産業に注ぎ込んできた。時間を、お金を。
いつまでも若い気でいた。
何か問題が起これば、『自分でやればいい』という気持ちでやってきた。気が付いたら、『自分でやろうにも、やれない』ことに気が付いた。
今感じること。
今まで、社員のみなさんの力を借りて自分の『夢』の実現に邁進してきた。これからも、自分の夢の実現に邁進するのか?
それとも、少しペースダウンして、軸足をずらして、社員のみなさんに寄り添いながら生きるのか?
だとしても、それは、「もうがんばらなくていいよ」という言葉に応えて、自分に負けを認めることではありたくない。それは、企業としてのサトウ産業の成長が止まること(一時的とはいえ)であり、それは、企業人としての、私の終焉を意味するからに他ならない。
では、どうすることが、自分にとって、社員のみなさんにとって、会社にとって、よりbetterな選択なのだろうか?
悩む。
何十年も、「どうしよう、どうすればいいのか、どうすれば今より良くなるのか」そんなことばかり考えて生きてきた…。
今言えること。
将来に渡って未来永劫、この世にサトウ産業が存在するために何をしなければならないのか。それだ。
最近、私は、人生の終わり方について、こんな終わり方が良いなと考えるようになった。
病院のベッドの上に横たわり、「あゝいい人生だった」と言って、覚悟して幕を下ろすのではなく、いつもと変わらぬ日常の中で、一日一日成長していく若者たちを頼もしく感じ、「向いている方向はみんな一緒だ」と言ってくれる社員に勇気づけられ、「もっと高みを目指せ」と叱咤してくれる社員に励まされ、明日の朝会議で話す内容を考えながら、週末、社員と食事へ行くことを楽しみにしながら、半年後の製作工程を練りながら、来年導入する設備のレイアウトをシミュレーションしながら、20年先のサトウ産業の姿を描きながら…、現在進行形の中で突如幕が下りる。朝からイライラ、カッカ、自己嫌悪に陥りながら、後悔しながら、the end 。
これが良い。
投稿日|2022.06.17 社長ブログ